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福島郡山市からのリポート vol.13

郡山の「絵本をとどける会」
5月14日・15日のご報告です。

5月14日(土)

○アットホーム大玉(大玉村)

 お話会 子ども9人、大人9人、 本だけもらいに来た方も4〜5名

村営の温泉保養施設です。
100人以上の方が避難しています。
子どもの数も多く、始まる前から集まって、お話会を楽しみにしているようでした。
入口近くの広い談話スペースでお話会をしました。
手前の絨毯の上には子どもが、後ろのソファにはお年寄りが腰かけ、リラックスした雰囲気のお話会でした。

子どもたちは箱いっぱいの絵本を見て、お気に入りを嬉しそうに選んでいきました。
女の子が多く、キラキラの表紙のかわいい妖精の本を見せたら、
小学1年と3年の子が「わぁ!」と声をあげて、一冊ずつもらっていきました。
5歳くらいの男の子が英語のしかけ絵本が気に入った様子を見て、
若いお父さんが「お前、英語を勉強するのか」と苦笑。
「お子さんがしかけをひっぱって、お父さんが読まれてはいかがですか?」と声をかけたら、
もらっていかれました。
お父さんといっしょに絵本を読むなんて、いいですね。
本好きなお母さんがいらして、「こんなにもらっていいのかしら」と言いながら
嬉しそうに選んでいらっしゃいました。

お話会に参加されないお年寄りの方々も立ち寄り、文庫などをもらっていかれました。
今まで、こういった子ども向けのボランティアはあまり入っていなかったそうです。

5月15日(日)

○郡山養護学校

 お話会 子ども2人、大人3人 本をもらいに来た方数名

以前よりだぶ被災者が少なくなり、体育館はがらんとしていました。
子どもも少なかったのですが、小さいお子さんが楽しそうにお話を聞いてくれて、
楽しいお話会の雰囲気でした。

ここにも本好きなお母さんがいらして、お子さんのための本を吟味していました。
お話会には来なかった高校生や大人の方も立ち寄っていかれました。
高校生の女の子は、「私ファンタジーが好きなんだけど…」とつぶやいたので
「ハウルの動く城」の原作本や「ナルニア国物語」などを勧めたらもらっていかれました。
映画やアニメ化された作品は、内容をイメージしやすいのでしょうか、どこでも喜ばれます。

塾を開いていたという年輩の男性は、はじめは「うちにも本はたくさんある」と、本はいらないようなそぶりでした。
しかし、二次避難先などについて会話を交わすと、少しずつ打ち解けてきたのでしょうか。
谷川俊太郎さんの詩集や文庫本をお勧めしたら、もらっていかれました。
やはり、コミュニケーションは大事なのですね。
本を置いただけでは、その男性とあの詩集の出会いもなかったことでしょう。

○三春町民体育館

 お話会 子ども5人、大人2人 本をもらいに来た方数名

お話会は、今回はUさんと私の二人組みです。
引き出しの豊富なUさんは、今回はねずみが嫁入りをするというエプロンシアターを用意していました。
手作りのエプロンシアターだそうです。とても素敵でした。
ここでも「まる まる まるのほん」は受けていました。

小学校低学年や幼稚園などの比較的小さな子が多かったせいか
絵本などがけっこうもらわれていきました。
小学校高学年の男子が二人いたのですが、さいしょはゲームの方ばかり見て
お話会に誘っても目をむけません。
「ちびまる子ちゃんの作者の本だよ」とエッセイを紹介したら手にとって読み始め、
しばらく熱心に読書していました。気に入ったようです。
同じ作者の他の本もお勧めしたらもらっていかれました。

本の他に、手作りのエコバッグを送ってくださった方がいらして、女性に大人気でした。
裏地をつけたり、ポケットやもち手を工夫するなど、丁寧に作られたものです。
「丈夫だから何を入れてもいいわ」と、若いお母さんも喜んでいました。

音が出るびゅんびゅんごまも大人気でした。
ゲームに夢中だったお兄さんがやってみたら、ひゅんひゅんとよく回るのでおもしろくなったようでした。
他の小さい子たちが「私たちにもやらせて」と集まってきたので、
ちょっと得意そうに教えていました。
役場の大人の方もやってきて、負けじとぶんぶん回します。
楽しい交流ができたようでした。

県内の避難所にいる人数は、4月末から比べると半数以下になりました。
あと少しです!
by minnaonajisora | 2011-05-14 21:26 | 郡山


3・11に東北を襲った大地震。わたしは救援物資以外に必要なものは絵本もあると考え届けました。


by minnaonajisora