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仙台からリポート vol6 七ヶ浜町と多賀城市

仙台で絵本を配ってくれている方からのリポートです。


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昨日、再び「七ヶ浜町」に伺いました。

避難所の「中央公民館」にダンボール1箱とリュック分をお届けしてきました。

こちらの避難所には、約330名の方が避難され、
殆どの方が家や車などを津波で奪われてしまったそうです。

「絵本や児童書」を届けに来たことを担当者に伝え、
たまたま、避難所の入り口付近にいた子どもたちと一緒にキッズルームに入り
箱を開けると、

子どもたちは「わー絵本だ!、クレヨンもある!、おりがみもあるよ!」と、
どんな「絵本」があるのか探しながら、

「これ持ってた!流されちゃったけどね」

「こっちもあった!これも、みんな流されちゃったんだよ」

「○ちゃんも持ってた!今は、もうないよ」

「お家も、みんな流されちゃったんだよ」

「もう、なんにも無いんだって」

「ボク、おりがみする!」と、5歳の男の子が手にしたときに

子どもたちの子守をしていた中高生から

「貴重なんだから大事に使うんだよ!これからが長いんだから!」との声が・・・

男の子は「ほんとだね。貴重品だ!」と言いながら
「使っていいの?」と私に聞いたので、いいよ!と答えると
「貴重品だから、どの色にしようかな?」と選び始めました。

絵本を手にした子どもにも
「大事に見るんだよ!貴重なんだからね」と声がかけられると
「そうだね!大事、大事」と絵本をめくり始めました。

小学校5年生の女の子は、「おりがみする!つる折るね!」
その後、みんなで「おりがみ」と「トランプ」遊び。
小さな子は、一つの遊びに集中できず、突然「ばか!ばか〜!」と言い出したり
甘えるように寄って来たり・・・落ち着きません。


避難所生活の中、子守をしていた中高生も「心のケア」が少しでも早い段階で必要です。
小さな子どもたちを前に、我慢して耐えている様子が痛々しいのです。


同年齢でも、津波で家を奪われてしまった子と、
避難所にボランティアで入っている友達。


同じ地域で
みんな被災者なのですが、
その中でも大きな「差」が生まれてしまったのです。



少しでも早く避難所に
心理療法士などの専門家
ベテラン保育士さん
読み聴かせの皆さんに来て頂けたらと思います。



私の友人たちの殆どは「お母さん」しています。
パート先が津波で酷い状態になったり、
会社が機能せず、今後再開できるのかも不明だったり
津波被害のあった大勢の親戚を家に招いて生活しています。
遠方の実家に避難した友人もいます。
日々、流通や状況は変化して来ていますが「家族を守る」ことに必死な状況が続いています。

まだ、ガソリンスタンドには、行列か、整理券が必要です。
中々、一度に多くの「絵本」をお届けできず申し訳ないです。

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by minnaonajisora | 2011-03-30 14:34 | 仙台


3・11に東北を襲った大地震。わたしは救援物資以外に必要なものは絵本もあると考え届けました。


by minnaonajisora